33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名、200mm、65mmの望遠鏡と双眼鏡で星空を楽しんでいます!
ようやく読んだ『インフレーション宇宙論』
2011-02-24 Thu 00:11
1012013.jpg昨年12月に買って書名紹介だけしたまま積ん読状態だった佐藤勝彦著『インフレーション宇宙論』、ようやく読んだ。腰巻きに「一番わかりやすいインフレーション理論入門」とあるが、確かにこれまでに読んだ中では最も分かった気分にさせてくれる一冊だった。

第1章は宇宙論の歴史、第2章がインフレーション理論について、第3章は現在の問題、第4章は宇宙の未来、といった構成だが、インフレーションについて知りたい向きにはとりあえず第2章だけ読めばよいだろう。

「真空のエネルギーは宇宙が膨張するときにその密度は変わらなかった」ということがポイントらしい。これが納得できればストンと腑に落ちるのだろうが、、、まだ納得できん。
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宇宙のものさし 宇宙の年齢
2011-02-18 Fri 00:00
1102153.jpgちょっと前のAstroArtsの記事に宇宙のものさしはあてにならない?というのがあった。変光周期と光度の相関性から遠方銀河の距離測定に使われるケフェイドだが、大量の物質を放出しているものがかなりあるようでそれが光度に影響するとなると、距離測定の精度にも関わって来そうだという内容だった。宇宙の距離測定は複数の物差しを継ぎ足して行く様なものだから、誤差を小さくするのはたいへんそうだ。

記事の関連リンクから昔の記事を見てみると、1999年時点では宇宙年齢120億歳と推定されていたものが、2001年に打ち上げられたWMAPの観測によって現在は137億歳とされている。新たな観測データによって常に修正を繰り返されているのだが、私の子供の頃の宇宙はいったい何歳だったのだろうか。

 →「宇宙を測る物差し」の長さに異論(2006)
 →超新星とセファイド型変光星による銀河までの距離測定(2003)
 →宇宙年齢120億歳(1999)

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佐藤勝彦著 『インフレーション宇宙論』
2010-12-18 Sat 00:18
1012014.jpg欧州原子核研究機構(CERN)の大型ハドロン衝突型加速器(LHC)が稼働し、ビッグバン直後の様子が再現され始めて来た。

気体様と予想されていたビッグバン直後の宇宙の振る舞いが、どうも液体様だったらしいとさっそく新たな発見があった。[写真提供:CERN]

 →ビッグバンから数マイクロ秒後の宇宙は液体だった?

1012013.jpgビッグバン直後まで遡れる実験的手段を得た物理学だが、こうなってくるとビッグバン以前への好奇心がますます高まって来る。

 『インフレーション宇宙論』 佐藤勝彦著
     ブルーバックスB1697 講談社 800円 2010年

また買っちまった、インフレーション宇宙論の本。なんだか良く分からないながらも、思考があの頃の宇宙まで遡っている体験が楽しいのかもしれない。

今夜の観測:ε Aur3.5等、ο Cet4.2等、RX Lep5.8等、U Mon6.3等、W Ori6.1等。月があんまり明るすぎて、、、。
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佐藤勝彦著『宇宙論の飽くなき野望』
2009-07-20 Mon 00:09
0906162.jpg この前から宇宙論のお勉強をやりかけているが、ビッグバンが生じるにはその前にインフレーションがあったということまで分かった(「分かった」ことのレベルは聞かないで)。ほとんど無いに等しいわずかな真空のエネルギーを巨大な宇宙のエネルギー源にするインフレーション、次のお勉強はこの辺りを。

  『宇宙論の飽くなき野望』 佐藤勝彦著 技術評論社 2008年 1580円

 この本はそのインフレーション理論の提唱者のひとりである佐藤勝彦氏の研究人生と宇宙論の進展とを絡ませながら紹介したもの。とても分かりやすく書かれていると思うが、やはり物理学、特に素粒子論の知識が無いと楽しめないかも。

今夜の観測:変光星はAF Cyg7.1等、P Cyg4.7等、V568 Cyg6.8等、X Cyg6.8等、Y Cyg6.7等、W Cyg6.5等、X Her6.3等、βLyr3.6等、R Sct6.0等。
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ビッグバンの引き金はインフレーション
2009-05-30 Sat 00:07
090524.jpg この宇宙はビッグバンから始まったと言われたり書かれたりすることが多い。そう聞くと、それではなんでビッグバンが起こったの、ビッグバンの前はどうなっていたのという疑問が当然湧く。『シリーズ現代の天文学1 人類の住む宇宙』第2章「宇宙の誕生とその歴史」を読んで、特異点かと思っていたビッグバンの一点を越えてさらに過去へ遡ることができる考え方のあることが分かった。用語としては知っていた「インフレーション」だ。

 インフレーションによって急激に増加した宇宙の真空のエネルギーが熱エネルギーに転換したのが火の玉と化したビッグバン宇宙の誕生ということらしい。つまりビッグバンにはその前にインフレーションという原因・引き金があったのだ。これが分かったのが今日の成果。
 ところで、インフレーションによって宇宙の体積が急増しても真空のエネルギー密度は変わらないとあるが、それではエネルギー保存則は成立しないのか?インフレーションは短時間なので時間とエネルギーの不確定性によってエネルギーの不確定さはものすごく大きくても構わないということなのだろうか。エネルギー保存則が成り立たないはずは無いので、今日は一応そのように理解しておこう。
 インフレーションからビッグバンへの道筋があることが分かったのでここまでは良しとして、それではインフレーションがなぜ起きたのか、結局謎の先送りではあるが「講釈の続き読み」みたいにして続きはまた次回に。
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宇宙マイクロ波背景放射が近々話題に
2009-05-23 Sat 00:01
090522.png 先日、宇宙論のお勉強を始めた矢先から「宇宙マイクロ波背景放射」でさっそく頓挫していると書いた(→5月9日)。黒体放射だとか空洞放射だとかの物理概念が把握できていないため先へ進む自信がないからなのだが。そんな折も折、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)が5月14日に、赤外線天文衛星「ハーシェル」と宇宙背景放射観測衛星「プランク」を搭載したアリアン5ECAロケットの打ち上げに成功したという(→ESA Herschel and Planck)。この「プランク」の成果が出て来る頃に「宇宙マイクロ波背景放射」がひとしきり話題になりそうだ。予習しておかなくっちゃ。
【関連サイト】→ESAのPlanckのサイト

今夜の観測:曇り予報だったので油断していたところへSmyさんの変光星観測報告が届いた。おいおい、15kmくらいしか離れていないSmyさんのところで快晴って書いてあるよ。急いで表へ出ると確かに快晴。でも10分したら皆曇。予報は曇りだったのだからこれでも良しとしよう。ST UMa6.7等、Z UMa7.2等、V CVn7.4等、X Her7.0等、VY UMa6.3等、VW UMa7.5等、R Sct5.5等。
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宇宙のお勉強
2009-05-09 Sat 00:21
関東で天気が安定する「満足観望率:5割」の冬が終わり、8ヶ月に及ぶ「満足観望率:1割8分」の暗黒の季節がいよいよ始まった。こういう長期に渉る暗黒期の夜長にはちょっと難しいお勉強をするのが良いのではないだろうかなんて考える。

090508.png 以前書いた『宇宙論』はその後ちっとも捗っていない。と言うのも、ビッグバン関連の教科書や解説には当たり前の様に書いてある「宇宙マイクロ波背景放射」とか「黒体放射」とか「空洞放射」とかの辺りですでに頓挫しているから。これはかつて物理を勉強したときにきっちり理解せずにやり過ごしたツケだ。こんなことじゃS.Uさんに呆れられるね。
[図は黒体放射スペクトル]

因みに「満足観望率」とは霞ヶ浦天体観測隊の定義で、「肉眼で4等星程度は見える夜の割合」のこと。最近は星が見えれば3等星程度でも満足して満足日に入れてしまうこともある。
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| 霞ヶ浦天体観測隊 |

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