33年の時間を巻き戻し天文少年ならぬ天文壮年へ再入門。隊員1名、200mm、65mmの望遠鏡と双眼鏡で星空を楽しんでいます!
専門家までスーパーマーズを既成事実化
2016-06-04 Sat 00:00
NHK視点・論点「スーパーマーズ・火星が地球に最接近」というタイトルで、国立天文台教授の竝木則行さんが解説をしていた。

(1)最も近いところで地球が火星を追い抜くのは、大接近とかスーパーマーズと呼ばれています。
 天文学の専門家が「大接近のことをスーパーマーズと呼ぶ、これまでもそう呼ばれてきた」と受け取られかねないニュアンスの説明をしている点に違和感を感じた。
(2)天文学の知識がない人は十中八九今回が大接近だと思わされる説明。
 タイトル「スーパーマーズ・火星が地球に最接近」と(1)の説明をしただけで、今回は大接近ではないこと、2年後に大接近が起こることを番組のどこでも説明しなかった。番組が終わってから「今回は大接近ではないよ」とヨメさんに言ったら驚いていた。
(3)火星は、地球の半分のスピードで回っています。
 軌道速度のことだが、地球が1年で一周するのに対して火星が2年かけて一周するという話に続けてこのように言うと、スピードが半分であるのは自明のように受け取られそう。

話題作りのどうでもいい記事ならばまだしも、専門家は専門以外の人へ向けても正確な情報を提供して欲しいと思った。

1606033.jpg次回観望会のためにTeegul-100での見え方を確認してみた。こんなぶよぶよ大気ではただのオレンジボールでしかないな。
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この記事のコメント
おやおや ^_^;;
そんな番組内容だったんですか…。どうしてプロの解説でこんな事になるんですかねぇ。きっと今ごろ大目玉食らってるかも。半分のスピード???ワケ分かりません。周期と勘違い?軌道上の平均速度なら、両惑星はあまり違わないですね。

火星の平均軌道速度 24.13 km/s
地球の平均軌道速度 29.78 km/s

火星は1.88年かけて地球の1.52倍の距離を動くんです。想像以上に速いですよね。
2016-06-04 Sat 04:55 | URL | みゃお #chDfx1pU[ 内容変更]
>半分のスピード
 正しくは、半分の「角速度」でしょうね。英語で言うと、angular velocity です。天文用語では、「平均運動」(Mean motion)です。

 なお、火星との会合周期ですが、ちょうど2年と言ってしまうと、毎回、ほぼ同じ方向で会合することになり、(例えば、今回がさそり座で衝なら次回も次々回もさそり座)大接近も小接近もなくなります。で、2年2カ月と言えばまだよろしいが、これでも大接近の周期は13年になってしまいます。正しくは、2年と50日と言うべきで、これでやっと大接近の周期(15年か17年)が出てきます。大接近の説明をするときには、会合周期にも精度が必要です。
2016-06-04 Sat 07:13 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
みゃおさん、S.Uさん

専門家向け解説番組ではないので(3)についてはまぁ大目に見てよいと思いましたが、(1)(2)は問題のある内容だと感じました。
2016-06-04 Sat 08:07 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
>(1)(2)は問題のある内容
確かに、単に追い抜くだけなら「衝」と呼ぶべきですね。昔から「衝」という知られた用語があるわけですから、それを「スーパーマーズ」などと呼ぶ合理性はありません。俗語・流行語としてならともかく、天文台の先生が天文用語として説明されたのだったら、問題有りというか用語の濫用だと思います。(「大接近」においてはまったく定義が違う)

 いっぽう、supermoonのほうは、新月あるいは満月と重なる、という付加条件があるので、意味があると思います。

(2)は番組を見ていないのでよくわかりませんが、天文の宣伝という意味では、2018年の大接近に触れられるのがよかったですね。

>(3)についてはまぁ大目に見てよい
 「半分のスピードで回っています」と言えば、角速度が半分という意味と取れないこともないだろう、ということですか。
2016-06-04 Sat 16:38 | URL | S.U #MQFp2i1U[ 内容変更]
>天文台の先生が天文用語として説明されたのだったら、問題有りというか用語の濫用だと思います。
 「最も近いところで地球が火星を追い抜くのは、大接近とかスーパーマーズと呼ばれています。」と言われましたので、国立天文台教授のお立場からして「(天文学では)大接近=スーパーマーズとこれまでも言ってきた」という意味以外には取り様がないですね。

>天文の宣伝という意味では、2018年の大接近に触れられるのがよかったですね。
 それを言ってしまうと、2年後が大接近=スーパーマーズで、じゃぁ今年は何よ?という自己矛盾に陥ってしまうから言わなかったのでしょうか?

>「半分のスピードで回っています」と言えば、角速度が半分という意味と取れないこともないだろう、ということですか。
 倍の時間(公転周期)がかかるのは半分のスピード(速度)なので、、、それじゃ同一軌道を回ることになって、、、ますます苦しいですね(私が苦しがることないのですが)。

ともかく問題点多すぎの解説だったのでした。
2016-06-04 Sat 20:49 | URL | かすてん #MLEHLkZk[ 内容変更]
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